ゲームについて思う

30年以上ゲーム業界をずっと、外側から見てきた人間の立場からの話
私はもう、どう頑張ってもゲーム業界に入れないので(そりゃ隙あらば入って飯の種にしたいぐらいは未だに思っているが)、
幾つか参考にならんと思うが、本人は参考になると思っている話を書く。



まず、ゲーム業界を志す理由を聞きたい。
建前とかいらなくて、本音でいい。

普通は、ゲームが大好きで自分でも作りたいと思ったから。

こうやって興味を持っていく人が自然だし、私から見れば、全く悪いことだと思わない。
逆に、ゲームが好きでもない、嫌いで、やりもしない人が、入社している現実が、おかしいのである。

後でも書くが、必ずしもゲームが人一倍好きじゃなきゃいけないという意味ではない。
安定した結果さえ出せれば興味なかろうが問題ない。が、その安定した結果を出して長く業界で仕事していくためには
少なくとも人並みにゲームに対して興味がなきゃやってけないと思う

一時期、ゲームオタクがあまりに社会人として使えない人ばかりだからと、
そういう人種を足きりしていた過去もあるようだが、
それは、ゲームオタクだから使えないという間違った解釈をしていたせいだと思う。

つまり、面接で、社会性があるかどうか見抜ければ、ゲームオタクをわざわざ遠ざける必要はなかったってわけだ。
そりゃ、ゲーム会社なのだから、上から下まであらゆるゲームオタクが集まってくるのは当然である。
そしてすでに、社内に十分すぎるほどオタクがいるから、新しい風を入れたいという気持ちもわかる。
だけど、ここで重要なのはその中から“使えるオタク”を採用することであって、オタクじゃない人を採ろうとするのは大きな間違いだ。

それどころか、ゲームが好きなのだから、プライベートでも自発的に流行りのゲームをやったりするわけで、会社的にはプラスに働くことが多いのだ。




じゃあ次に、ゲームが好きってどういうことなんだろう。尺度と言うかそういうところを図ろうと思う。

ゲームが好きだ!四六時中ゲームのことばかり考えてる!やったゲームは数えきれない。
ゲームは小さい頃から、ずっと毎日何時間という頻度で遊んでいた

うーん、正直これでは、ちょっと弱いと思う

肝心なのは、ゲームを遊んでその中から何を得たか、得ようとしたか だと思う。

このゲームは面白い。数えきれないほどクリアした。やり込み要素も全部極めた

じゃあ、その数百時間の中から、なぜ自分が面白いとのめり込んだのか、どこが凄くてどこが駄目か、その理由を分析する必要がある
できればレビューサイトに投稿してきちんとレポートに仕上げるのが望ましいが、
頭の中だけで、自力で導き出した揺るがない考えでも構わない。

自分が好きなジャンルのゲームだけやり続けるのも、ちょっとまずい。

いろんなジャンルのゲームに触れて、どういうところがゲームとして成立してて魅力的で面白く出来ているのか、
出来れば流行りモノだったり、昔売れたゲームだったり、全く逆に話題になるほどのクソゲーだったり
四方八方あらゆるタイプのゲームを触っておくことが望ましい

勿論完璧にこなすことはプロでも無理だ
できる限り、引き出しを広げる意味で、とても大切な事である。

後もう一つ。ゲームの作り手に回るのなら、ゲームがそれなりに上手じゃないといけねぇなぁと
言うのが私のなかの哲学だ。

ちゃんと理由がある。

人よりゲームが下手な奴が、面白いゲームバランスを組めるか!?って話だ。

全国ランキング1位とか、そこまで突出したものを求めてるわけじゃない。
ただ、ある程度ゲームに慣れていると、難しさのさじ加減というのがわかってくるようになる
そのさじ加減をちゃんと触れただけで理解できるぐらいにはゲームが堪能になってて欲しいと思う


次に、ゲームを作ることを仕事にするっていうことについてだ。

単純にゲームを作ることが好きなんだったら、会社に入ってまで作らないで同人で、素人で好きにやり続けるのがずっといい
そういう環境のほうが、ハードルも下がって評価されやすいし、無理してゲーム会社に来る必要はない

仕事としてゲームを作るってのはまったく別次元の話になる

給料をもらってゲームを作るのだから、何より求められるのは利益が出るゲームを作ることだ。
いいゲーム、面白いゲーム、良く出来てるゲームなんてのは二の次だ。
そういうのを目指すことで結果的に売れるゲームが出来るなんて発想を持っているとしたら、まだまだ青二才である

じゃあ、利益の出るゲームって何だ?ってなると、やっぱり、面白いゲームってことになる。

同じ事じゃねえか!と突っ込みたくなるだろうが、面白いゲームってのは良くできたゲームとかとは全く違う。
流行、売れ線、多くの人に面白そうと思わせる斬新な発想
しかも開発期間を挟むから、大体目安としては1年後、どんなものが流行っているか
企画を練るときには、そこまで考慮しなければならない
AKBが流行ってる、ゲーム化しよう!では遅い
流行る前、流行り始めた時にはもう作っていないと、流行は過ぎて行ってしまうのである

それから、ゲーム会社=家庭用ゲーム機というイメージがあるが、勘違いも甚だしい
この間違ったイメージが、ゲーム業界を華々しい花形業種という雰囲気を植えつけてしまっている原因だと思う

すでに業界で働いてる人間ですらそうなのだが、携帯ゲーム機、ソーシャルゲーム、モバゲーではゲームを作りたくないとか言う話を良く見る
こういう、バカなプライドを持った人が本当に多いように思える

モバゲーとかのゲームは、ゲームじゃないとか勝手に決めてバカにしてたりする。
しかし、よおおおおく考えて欲しい

いまある家庭用ゲームだって、元をたどれば、ゲームセンターのインベーダーブームが起源
しかもゲーセンのゲームなんて、いかに100円むしりとるかがすべてだった

それがいつの間にか見栄えが良くなり、映画の様なゲームが増えてきて、「そういうゲームを俺も作りたい」と、
この業界を志望する人も多くなってきた。
そんなに華やかな物を作りたいなら、映像業界とか放送業界にでもいけばいい

昔のゲーセンがメインだったゲーム業界だって、インベーダーのパクリゲーがやまのようにでたし
詐欺のようなゲームが、いま大手と言われてる会社から普通に出ていた

21世紀にもなって同じことを繰り返したくないなんて思うのだろうが、はっきり言おう
ビジネスなんて、そんなものだ。汚くてナンボである。そして、儲けた者勝ちだ

いま、ある意味ゲーム業界ってのはチャンスなのだ
ここ10数年凝り固まった価値観が壊され、新しい波が来ている
数字だけを見て、売れてない、汚い会社が邪道使って儲けてるとか、一見暗いニュースばかりに見える

だがこの転換期をチャンスとみられない人は、はっきりいってものづくりに向いてない

私なんか、世間の風潮とは全く逆の考えで、
「まだゲームで、これだけ荒稼ぎが出来る余地があったんだ」
こう思っているほどなのだ

あと、ゲーム業界は即戦力というか、絵かけるやつ、音楽作れるやつ、ことさら技術力を重視しているが、
この考えも、もう改める時期に来ていると感じている

絵が書ける奴、プログラムが組めるやつは、仕事探すときに、そういう他業種の仕事のついでにゲーム業界を選ぶだろう

肝心の企画を考える奴、日本のゲーム会社では、他のことも出来るやつが兼任していることがほとんどだ

しかし、技術だけあったって面白い売れる企画を考える人がいなかったら、全く役に立たない

むしろ、いかに売れて面白い企画を作れるかって奴が、いま業界にもっとも必要だと私は感じている
というか、外側から見るかぎりでは、技術持ってるやつばっか集めて、冴えた企画職の人材が圧倒的に足りない印象がある

例えば他業種からの転職で、番組の企画を考えてた奴、ラジオ局の構成作家なんかが、ゲームの企画職として入ってくるってことがもっとあってもいいように思う

新卒では、面白い事を考えることを仕事をしたいって言う人間が、そういう仕事と一緒にゲーム業界を受けるっていう
流れがもっとあっていいと思っている

あと、あるある話だが、ゲーム会社入って、作りたくもないゲームを作らされて、全然やりたいことができない
おまけに忙しすぎて、逆にゲームが嫌いになったという話を非常に良く聞く

だが、(このあたり私は説得力のあることを言えないが)その程度で見るのも嫌、嫌いになるってことは、ゲームに対する情熱はその程度だったと言わざるを得ない
毎日、一日中ゲームの計算式や仕様書とにらめっこして嫌になろうが、休みになると、このゲームの仕様はどんなふうになってんのかなどと、無意識にゲームをつけてしまう
これぐらいネジの外れた人間が結構いるのだから世の中怖いものだ

まあ、色々書いたが、所詮外にいる人間で、どう頑張ってもある一定以上の内部事情を知ることはできないので、

「わかったふうなこと書いてんじゃねえぞコノヤロウ」

という文節もあったと思うが、方向としては大きく間違っているとは思っていない

ひとつ言えることは、
会社の仕事である以上、希望通りのことが出来るなんてよっぽどのことがないと無いということだけ

私は面白い事を考えたりやったりする仕事に就きたかったので、他の業種でも同じことが言える

例えば、地元ラジオのパーソナリティ
全く興味がない野球の、しかも大した好きでもないプロ野球球団の応援番組をやらされて、
固定リスナーを獲得したから長く番組が続いてるものの、どう見ても根っからの野球好きには見えない
「仕事で仕方なくやってます」オーラが、どことなく残っている
こういう好きでもない仕事を、時にはやらなくてはならない
上の例では当然のこと、オフでは野球雑誌を読んで勉強しなくてはならない。
多くの人が思っているだろうが、この例は、ラジオ局の人選ミスとしか言いようがないのだが。
このパーソナリティも、なんとかレギュラー番組をもらうために崖っぷちで頑張った結果なのだと思う。

しかし、ここでまたゲーム業界の話に戻そう

作りたくもないゲーム、しかも売れそうにないゲームを作らされる
そういう時、どうせ誰もやらないならばれない程度に好き勝手面白くしてやろうとか
逆境すらも、面白くするぐらいの気概があるものが最後に勝利するのではないかと私は思っている。

例えば、追加課金コンテンツ。
私は前々から思っていたのだが、新衣装のダウンロード、1着300,400円っていう商売が当たり前のようにある
あれは、誰が買うのだろう?売れてるんだろうか?とつねづね思っている
アクションとかRPGとか、長くやっても1ヶ月間
ムービーで着ている服が変わるだけ
クイズマジックアカデミーとかのアバターなら、他人に見せびらかすから、凝って色々着せ替えたりしたくなるが、
あんな自己満足のものに、購入者の何%がわざわざ金払って買って楽しんでるんだろうって前から思っている。
家庭用ゲームの追加課金ものなんて、まだ始まったばかりで、ソーシャルの前例なんかを上司の指示で真似しているだけで、こういう消費者から立場で見た
需要の掘り起こしが全然なってない。
こんな、データだけただ売ったって、面白くもなんともない。それを面白いと思っているのは極少数の人間だけだ

追加クエストとかいう形で、1つ500、600円という形で売って、クリアしたら3着新衣装がもらえるとか
そういう風に、ゲームを売れば、もっとたくさんの人が買うんじゃないのかなあとか
いま、当たり前に行われていることにたいして、どんどん疑問を発していくこと、
これはどこの仕事でも言えるんだが、新しい発想を若い人には求められている


まあもう私は今やゲームすらも興味を失ってきてて、別のことをやり始めている(勿論趣味で)
現在現役でゲーム好き、とか、そういう人は夢に向って頑張って欲しい
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