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新聞販売店の様々な事情

前回のエントリでは、やはり書きなおしのせいもあって、所々文章が荒っぽく説明不足な部分が目立ってしまっていた。
今回はその補足も付けながら、新聞販売店時代のまだ語っていないエピソードを載せることにする。

●チラシ折込の作業風景

前回は軽く説明した程度なのだが、あれだけでは要領を得ない内容だったと思い、反省している。

やはりここは文章で長々と書き出すよりも、現物を見てもらうのが一番早いと思う。
というか、文章で書くならあれが限界とまでは言わないが、機械が特殊な形状をしているので、説明しにくいし、そこから想像を広げるのも中々難しい。

まず、私がそうだったのだが、一目見ただけでは何の機械かすらわからないというぐらい、変わった代物なので、動画を見てもらい、それに対して私が解説を入れる形式を取りたい。

YouTubeで「新聞販売店」と検索をかけると、非常に沢山の件数がヒットすることに驚いた。
しかも、デジカメで断片的にだが、新聞販売店の仕事風景を撮影して公開している。
ただ、その動画だけ見ても、意味が通じないと思うので、私が今回それに対して解説をしていくことにする。



※非常に音が大きいので、ボリュームを小さくして再生してください。

真ん中に鎮座する大型の機械が、チラシ折込機だ。
両側に段々になって飛び出している部分、ここにチラシの束をセットする。
機械を作動させると、セットされたチラシが中央部に1枚ずつ入っていき、折り込みチラシが作られる。
そして、一番下のトレイに出来上がったチラシが排出される。

この動画では、セットしたチラシがなくなるたびに機械を止めているが、私のところでは一々ストップしていたら仕事が終わらないので、機械をまわしたまま、チラシの残り枚数を見ながら補充しなければならなかったので、かなり大変だった。

補充と言ったって、ただ放りこめばいいというわけではない。
動画(0:37)でやっているが、チラシの束を揃えるだけでは駄目で、機械が一枚ずつ取りやすいように、ずらしてから補充している。私は不器用で、こういった作業が苦手で素早く出来なかった。

機械の両側にいる2人が、チラシを補充している。

手前の一番下のトレイに出来上がったチラシが出てきているが、この動画の機械は私がいたところで使っていたものより、古い機械のようだ。
私のところで使っていた機械は、トレイに一定数溜まると勝手に止まり、取りやすい位置までスライドしてリフトが上がって来たものだった。

机の上で出来上がったチラシをいじっている人、これは私が丁度やっていた仕事だ。
機械が折り込んだチラシは、綺麗に整ってないので、「たたき」をする。
文字通り、机に折り込みチラシの束をたたいて、綺麗に揃える。このとき、機械が間違って折り込んでないか(同じチラシが2枚入っているとか抜けているとか)チェックする。

動画ではあまり写っていないがもう一人いて出来上がったチラシをどこかにしまっているようだ。

私のところも、4人で作業していた。私以外は全員バイトだ。代わりを雇っていないので、休みは日曜日だけだし、風邪とか何かで欠勤されるとかなり困ったことになったものだった。
私も12月中頃に風邪を引いたが、代わりがいないので、休むわけにはいかず、マスクをしながら無理して働いたものだった。販売店に働きに行っていると病院に行く時間も取れず、市販の風邪薬でしのいだものだった。

ただ、この動画の販売店は、規模が小さく扱ってる部数も少ないようだ。
私のところと違って、土日を休みにして、金曜に3日分作っているそうだが、その割にチラシの量が少ない。というか作業スペースも全然狭くて、私のところではこの状態だとお話にならない。

まず、机を設置している部分。ここで「たたき」をしているが、私の販売店では、ここもチラシ置き場に使っていた。
じゃあどこで「たたき」をしているのかというと、手前にも机が置いてあって、そこで仕事をやっていた。

みんな素手でやっているが、これはかなり危険だ。
なぜなら、チラシの端は切れ味が良く、手を切ったりする。
私のところでは、必ず滑り止め付きの軍手をはいて作業していた。毎日同じ軍手を使っていると消耗してすぐ使えなくなるので、会社に常備してあり、すぐ取り換えれるようにしてあった。
また、チラシのインクで服がよごれるのでエプロンも付けていた。

私のところだと、一種類のチラシだけでも、床にチラシを置いて、腰の高さまで積み上がる。それが毎日数十種類。

見ての通り、かなり地味な仕事だ。おまけにここは、大概の販売店だと、新聞の搬入出に使うので、屋内とはいえ、車庫のような場所で戸は薄く、夏は蒸して、冬は寒いというあまりいい環境の部屋ではない。
この作業を毎日延々2時間は最低続く。

この機械は動かすと近所への騒音問題にもなる。動画でもうるさい音が聞こえていたと思う。
私がいた販売店では、でかい道路に面していた場所だったので、周りが店ばかりで、近所迷惑を気にする必要はなかった。

何度か触れているが、私の販売店は、個人経営だったものを社長が引退して別会社に売り渡したもので、しかし、全部を売り渡したのではなく、販売店の権利だけを売った。
土地と事務所は、立地が良いということで売らなかった。だから、買い取った別会社は新たな土地に新しく事務所を新築しなければならなかった。半年ちょっと新社屋が出来るまで旧事務所を間借りしていた。
だが、元社長は当然さっさと出ていって欲しかったらしく、しょっちゅう昼間、事務所にやってきて出てって欲しいという本音を愚痴っていた(何か別の用途に使う予定があったらしい)。
使っていた従業員に愛着も未練も何もなく、会社を経営することにほとほと嫌気がさしていたのだなあと、そんなやり取りを見ていてひとごとのように感じていた。

で、新しい土地を探して事務所を建てなければならなかったが、既に開拓されきった地域なので、難航していたようだ。
そして今度の事務所は住宅地のど真ん中に作られた。私は移転する前に会社を去ったのでわからないが、あの折り込みチラシの機械の騒音問題には頭を悩まされたのではないかと思う。

●押し紙や不正行為について

新聞販売店と切っても切れない問題が、押し紙行為である。
インターネットが普及してきた2000年以降に発覚した、販売部数の水増し行為のことだ。

新聞社の主な販売経路は、各地にある新聞販売店だ。この新聞販売店は本社とは無関係の会社で、販売店は個別に新聞社と販売契約を結んで、新聞社から印刷された新聞が毎日届けられる。
いわゆる、新聞の卸問屋みたいなものだ。

この新聞を販売店に出荷するとき、本来契約している部数より多く出荷すれば、それだけ販売部数を多くアピールできて会社としては好都合となる。
だがここで問題が発生する。通常の問屋や小売だと、いくつ売れるかは未確定なので、人気商品であればたくさん仕入れようとするし、これに反して市場の期待通りに売れなければ、余ってしまうことになる。
しかし新聞販売店の場合、基本的に契約販売なので、一日にどれだけ必要かが確定している。確かに店に来れば新聞を買ったり出来るが、一般的でない。
契約部数より予備として少し多めに販売店に渡すことはあるが、明らかに実売部数と比べかけ離れた部数を販売店に意図して多く出荷する。これが押し紙行為と呼ばれるものだ。

新聞社も販売店も見かけの販売部数を増やすことでメリットが発生する。新聞社は言うまでもなく業績と直結しているし、販売店の場合は折り込みチラシを実際より多く受注できて、その分増収が見込める。

だが。余った行き場のない新聞やチラシはどうなってしまうのだろうか?

それは当然、捨てられる。目立たないように梱包して、古紙回収業者に持って行ってもらうのだ。

私のいた新聞販売店ではどうだったのかというと、いたってクリーンな販売店だった。親会社がかなり景気のいい会社だったからだ。

しかし、不正行為が全くなかったわけではない。
新聞販売店では、地域によって親会社以外の新聞を取り扱ったりする。私のいた販売店では地方紙を主体としていたが、専門の販売店を持てない全国紙から要請があって取り扱っていた。

この全国紙を売るよりも、地方紙の売り上げをあげたほうがメリットがあるのは言うまでもない。

某全国紙から、販促のチラシなどが送られてくることがあった。
それを、新しく来た所長はこう言い放ったのだ。

「これ、捨てといて。ウチの部数減ったら困るから」

そうして、某全国紙から書面で販促の要望があって送られてきた沢山のチラシの束は、人目につかない古紙置き場に直行したのだった。
買い取られる前から販売店にいた古株の社員の一人は所長に聞こえないようにこうつぶやいていた。

「ホント器のちっちゃい所長だわ。これ読んでウチの新聞も読むきっかけになるかもしれないのに」

器が小さいどうこうというよりも、信用問題に関わる不正行為ではないのだろうか?と私は思った。

また、一時期ウィキペディアに載っていたものの、現在は荒らし行為として消去されているが、販売店の受け持ち区域内にある派出所へ新聞を無料で配達しているという行為が事実かどうかという話を暴露する。

私は直接そのやりとりを見ているわけではないが、古株の社員にこのことについて聞いたことがある。

それを聞くと、その人はこう答えていた。

「俺たちがそうすること(無料で新聞を渡すこと)で、交通違反を見逃してくれるんだから、持ちつ持たれつなんだよ」

これが意味することはなんなのか?を考えてみて欲しい。もう一度書くが、私は直接無料で派出所に新聞を献上している証拠を半年間販売店にいたが一度も見たことはない。

ちなみに、仕事中に「シートベルトをしてない」(頻繁に乗り降りするので面倒くさかったのだ)と警察に捕まったことがあるが、新聞販売店従業員であることを伝えても、見逃してなんかくれなかった。

●ホラー映画のワンシーンのような深夜の病院

私は朝刊と夕刊の配達をしていたが、バイトの配達員にまかせられないということで、とある病院にも毎日2回配達にまわっていた。
ただ受付にとっている新聞を受け渡しに行けばよいだけなのだが、一時期、入院患者が朝刊だけ新聞を取りたいと申し込みに来て、直接その人の病室に毎朝届けに行っていたことがあった。

朝とはいえ、冬なので朝の6時前でも外は真っ暗である。
稼動していればエレベーター、使えないなら階段で、病室へ向かう。

ナースステーション以外は消灯時間なので、電気は消されており暗がりの廊下を僅かに漏れる外からの明かりを頼りに移動する。
途中で通る病室からは、深夜にも関わらず「うぅ~」「あぁ~」といううめき声が聞こえてきていた。

「いったいどんな病人を抱えているんだ…」

私は毎日、ここの病院に来るたびに戦慄したものだった。

そんなに広い病院でもないし、結構看護婦さんがウロウロしているので、恐怖に打ちひしがれるほどではないのだが、一つ間違って真っ暗闇の病室に迷いこんでしまうと、抜け出せなくなってしまいそうな気持ち悪さを放っていた。

「あそこ怖いよなあ~!どんな年寄りを隔離してんだよ!」

新会社の営業社員の人も私に愚痴っていた。私が休みの日曜日に配りに行くことがあるためだ。

●ポンコツ印刷機

私の仕事の一つに、販売店からのお知らせを印刷機で刷る仕事もあった。
チラシと一緒に入っていることがある、「悪徳勧誘業者にご注意!!」とか言う内容の単色のみすぼらしい内容の紙だ。

事務員の女が作ったらしい(誰がやっているのか私は見たことがない)、原本を印刷機にセットして大量に複製する。

印刷機自体は、コンビニとかにあるコピー機と似たようなものだ。
ただ、アレと違うのはインクがなくなったら自分で取り換えないといけないし、使い古した機械のせいか、やたらエラーが出ることだった。

業務用なので、沢山印刷することを想定してか、かなりの速さで印刷してくれるのは良いのだが、紙が良く詰まったり、印字が上手く出来てなかったり、設定して機械をまわしてても、
結局くっついて様子をみてやらないと危なっかしくて仕方がないという困った機械だった。

紙が詰まったりすると、中を開けて取り出したりしなければならないのだが、この時気を付けてないと、手や服に簡単に取れないインクが付く可能性があり、厄介な仕事であった。

私が来る前は、事務員の女がやっていたようなのだが、私がやるようになってから、エラーが増えただの、

「安西爆弾くんが壊したー!!」

などと、余計な操作はしてないのに、機械の不調がいつの間にか全部私のせいにされていて、むかついたものだった。

前回のエントリで、新聞販売店のエントリは今回が最後という話だったが、「新聞販売店の従業員の紹介」の話題は、分けたほうが良いと思ったので、エントリを分割して更新することにする。
ただでさえ、長文で読む気の起きないブログだし、これまで断片的に登場してきた従業員について、ここでまとめるより、別エントリを作成したほうが分かりやすいと思ったのだ。
「口ばっかりでかくて使えないいじめられている人」の話もそこで書くつもりだ。
次回のエントリは間をおかず更新する予定だ。
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