ゲームむかしばなし:プレイステーション2時代を振り返る

ゲーム屋で、PS2のゲーム売り場も消滅し始めている今、
PS2全盛期もじゅうぶん、一世代前の時代として昔話になるとおもう。

いま思い返すと、今よりも遥かにいい時代だった。

主に2000年から2007年頃までがPS2の時代と定義できるだろう。
巷では、発売時は高スペックだったが、1年2年でどうしようもない低スペックハードなどと
馬鹿にされ始めたが、今思えば息の長いゲーム機だっと思う。


まず、いい時代だった理由


据え置きハード最後の王者だった。


2005年にDSブームが起きて、携帯ゲーム機が主流となっていき、日本国内の開発者もみんな携帯ゲームへとリソースをシフトさせていってしまった

それまでは、据え置きゲーム機がゲームとして主流であった

遊ぶ側だけでなく、作る側もリソースを移していってしまうと、据え置きゲームが廃れていく

豪華でお金をかけて作られた派手なゲームを、でかいテレビ画面で遊ぶのが当たり前だった文化が変化した

これをDSブームがきたとき、その変革を凄いことだともてはやされたが、
そのブームが過ぎ去って数年。

スマフォやソーシャルが台頭してきてからは、あの据え置きゲーム機が王者だった時代が懐かしく感じる。
そして、いい時代だったと思ってしまう。
これはなにも、懐古趣味で思い出が美化されているとは決して思わない。

いま、一周回ってきて、携帯ゲームへとシフトさせた主犯である任天堂が出す最新の据え置きゲーム機が、
その据え置きゲーム時代の豪華さやスペックの高さを売りにしているからだ

ここで私が言いたいのは、手軽に遊べるゲームが主流になってきた現代の状態を批判するつもりでこの昔話をしているわけではないということだ。

ただ、あの数年前の据え置きゲーム機が絶対な権力を持っていた時代にはもう戻れないということを嘆いているだけだ


次の理由


なんだかんだ言ってゲーム業界はうまくまわっていた


これはもちろんPS2だけのおかげではないが。

PS2が出た時、開発費が高騰して、中小企業は淘汰されるとか、色んな問題点がテレビニュースで取り上げられた

しかし実際は、開発費の高騰が問題になったのは、PS2が出て2,3年程度で、
それ以後は、開発機材や技術も浸透してきて、ふつうに中小企業もPS2でやってけるようになった。

つまりなにがいいたのかというと。
私はここでゲームアナリスト気取りの発言をして悦に浸りたいわけじゃあない。


ゲーム制作の敷居が下がれば、色んなゲームが自然と出てくる
まだPS2時代は、ゲーム業界が終わるとかそういうこと考えられない時代で(ごく一部の経営者とかは次の世代のことは予測していただろうが)、
華やかで、色んなゲームが出ていて、消費者が選ぶ余地があるほど溢れてて、金もモノもうまくまわっていた

それまでと比べて映像偏重になったとは言われたが、
たとえばムービー屋さん、CG制作会社、アニメ制作会社、登場人物に声を当てる声優さん

PS2になって、ゲーム機のスペックが上がっていろんなことが出来るようになって、
ゲームを作る人だけじゃなくて、そういう副次的に必要になる要素による需要が一気に広がって、
「ゲーム1本」に対して、関わる人の量も増えていった

それを飯の種にして、生きてきた人間もたくさんいると言うわけだ

DSブームがきた時、こういう人たちがどうなるのだろうと、私は当時考えていた

なにも、カッコつけて他の人より先のことを考えてたとかそういうことじゃない
ゲームをやってて、声優さんが台詞を当てるゲームが減りだして、ゲームの仕事が減ったら大変になるんじゃないのかなあって思ったのがきっかけだ。

DSが流行りだした時、ゲームに無駄なものはいらないとか、本当のゲームとは!ゲーム性とは!みたいなことが
盛んに言われ出してた

6800円のうち、ゲームに関係ないことにいくら払っているんだ!?とか、
今思うとだいぶ乱暴な意見が、ネット上では飛び交っていた

「俺らはゲームがやりたいんだ!余計なものはいらない!」

ところが、今余計なものを徹底的に省いて手軽に作られたソーシャルゲームが叩かれている

いかにゲームにとって、副次的要素が重要だったのか、2012年のいま、痛感している人が多いのではないか。



理由その3


なんだかんだ言って汎用的で手軽なゲーム機だった


今の据え置きゲーム機、いや、コンシューマゲーム機とぜんぜん違う


ネットにつないでアカウント登録して、いちいち立ち上げるたびにネットワークに接続
買ってきたゲームを初回に立ち上げたら勝手にインストールで待たされたり
日にちを開けて立ち上げれば、「アップデートデータがあります。ダウンロードを開始します」と予告もなしに待たされる。
ネット対戦機能がついて、フレンドリストとか便利だけど、ゲームやるだけの人には煩わしい機能が付いてきて
本体機能が充実してカスタマイズできたり、ゲーム機は凄く進化したけど、逆にPC化が進んで、扱いづらくなったとも言える


PS3、Wii等やってて思ったのは、まさにさっき書いたように

「オレはゲームがやりたいんだ!ゲーム機のメンテナンスなんてしたくないんだ!」

ってことだ。

はっきりいって、現世代の据え置き機と、PS2の据え置きゲーム機の手軽さを比べれば、PS2のほうが全然手軽だったといえる

余計な機能がなく、本当にゲームだけを遊ぶ機械
インターネット接続する煩わしい設定もいらないし、アカウント登録して紐付けとかそういうのもない。

ゲーム屋でゲームを買ってきて、やりたいゲームのディスクを突っ込んで遊ぶだけ

ロード時間が長いとかメモカのセーブロードが長いとか、今とそこら辺は全く変わらない

なにより、ゲームソフトの供給も、パッケージで払いきりで採算の取れる事業で、ダウンロードコンテンツとか
そんな事考える必要がなかった

複雑な収益構造がなかったから、遊ぶ方もなにも考えずに遊ぶことができた




最後に、ゲーム機としての性能だ

PS2は、出てすぐにはもうメモリが少なすぎるとか言うのを理由に
低スペックと言われて、叩かれていたのだが、ゲーム機としては一世代大きく進歩したゲーム機だ


今ある当たり前の3Dポリゴンの機能、鏡面処理(テクスチャの表面のテカリを出す機能)や光源処理を
当たり前に使えるようになった。

それまでは、3Dポリゴンといっても、本格的なことができなくて、テクスチャはガタガタで
汚いドット絵を貼りつけたみたいな表示だったし、PS1に限っては、テクスチャが歪んで見てられなかった

それより少し性能が上の64だって、PS1よりマシになっただけで、今見ればお粗末なゲーム機である
鏡面処理は出来なかった気がする(ソフトウェア側でそれっぽく見せたりしてた)
光源処理はさすがにできたけど、本格的なのはまだ制限が多くて無理だった
テクスチャのガタガタはさすがに、マッピングはまともになったが。


でだ、PS2より2年前に出たドリームキャストというゲーム機
これもPS2に迫る性能を持ったゲーム機で、今では名機とか持ち上げられているし、実際PS2より上をいく部分もある
しかし、持ち上げられすぎだと思う
ドリキャスだって弱点はあったし、グラフィックはメモリが多かったこともあって潤沢だったし、発色もブラウン管で綺麗に映る上、DVIケーブルまで後に売り出す(今はプレミア値ついている)ので名機と言われる理由はあるのだが、

ロードは爆音だし、稼動音もすごかった、コントローラは持ちづらかったしビジュアルメモリはなにをしたかったのかわからないほど不便(PSのメモカがありがたくなるレベル)

でもゲーム機としての性能は!!と言っても、性能面でも弱点は当然あった
まあ、PS2より2年弱で、同レベルのハードを設計して完成して売り出すってことに名機と呼ばれる理由が詰まっているのだと思うが。
まあ廃れてしまったものはしかたのないことだ


ゲーム機も大きくスペックアップしたし、ゲームソフトも一緒に進歩していった
その片鱗を味わえるのがPS2というゲームソフトたちだ

だから、これらが今市場から消えようとしているのが惜しい

色んなゲームが出て、まだ3Dポリゴンを扱ったゲームとしては拙かった頃から、PS2というゲーム機を通じて
徐々にゲーム自体も進化していった

低スペックと叩かれても、工夫を重ねて色んな革命的なゲームが生まれていった

いろんな制約があるなか(特にPS2ではメモリの貧弱さ)で、様々な工夫を凝らしてゲームを作ってくるところに
まだ、どんなゲームだろうが見所があった

今の据え置きゲーム機はスペックが高くなりすぎて、採算がとれなくなり、
馬鹿正直に作ろうとすれば、人もカネも足りないクラスにまで、性能が底上げされてしまった

なんでもできるがゆえの贅沢な悩みであり、今のコンシューマゲーム機が終焉を迎え始めている理由の一つである

消費者の方も、一度凄いものを見たら、更に凄いものを凄いものをと贅沢になってくる


そういうことも考慮すると、据え置きゲーム機最後の王者はPS2だったんだな・・・
そしてもうあの時代が戻ってくることは絶対にないんだなと感慨深くなるのである


ゲーム業界的には進化のない映像偏重の暗黒時代などと言われているが、私から見ればとんでもない
映像偏重なのは今の2012年のほうがひどい。解像度がどうたらテクスチャ崩れがどうとか、細かい粗探しばかり
PS2時代は少なくともそこまで粗探しされてなかったと思っている(ロード時間に敏感だったのは覚えているが)

あの時代、人やものが上手く回っていて、そのなかで色んな名作が出てきた

それは時代が証明している

いい時代の一つだったと今は懐かしく思う

当時の頭では考えられなかった

当たり前にあったもの

それが今はなくなってしまっている

だからいい時代だったと言うわけだ

終わります
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