私が中学生時代、今より圧倒的に娯楽が少なかった

私が中学生だった1994年~1996年は、今と比べると娯楽が恐ろしく少なかった。

とうぜんインターネットもパソコンもなかった時代だ。
今は一家に一台どころか1人(部屋)に1台パソコンを持っていて、そのすべてがインターネットにつながっている。
携帯電話だってなかった。まだ女子高生はポケベルを使っていた時代だ。

家に帰るときはカセットウォークマンやMDウォークマンをポケットに携えて音楽を聴いていた。
まだ、MDウォークマンは高かったので、持っている人もほとんどいなかった。

周りは空き地ばかりで、遊ぶ場所も全然なかった。
飲食店も選り好みできるほど建ってなくて、家族で外食するときも決まった場所で食べるしかできなかった。

学生時代
こんな環境だから、登下校時、寄り道するところもなく、多くの人は仲間内でダベりながら家に帰るだけだった。

強いて言えば、本屋で立ち読みしたり、CDレンタルしたりビデオレンタルしたりしていた。
中学生にはレンタルビデオ代は高かった(1泊2日でも330円)ので、主に娯楽といえばCDを借りてきて、カセットテープにダビングして聴いていた(当日返却だとシングルで50円からと安かった)。

ゲームも今ほど安く手に入らなかった。
ファミコンのカセットでも遊べるのは大体1000円以上した。
現役だったスーパーファミコンのカセットは安くても5000円以上で、新品の新作ゲームは8000円以上するので、とても中学生には手の届かない娯楽だった。

ゲーム屋のショーケースやデモ映像を見て、羨ましそうにしているのが関の山だった。

だから当然のようにTVを見たりCDやラジオを聴いていた。他にすることがないからだった。
まだ私が中学生の頃は、自分の部屋にテレビがある人はリッチな方で、無い家も少なくはなかった。
だからテレビより安いラジカセでラジオを聞いたり、CDを聴くのが当時の中学生の娯楽の中心だった。

中2、中3の頃からだった、近所の空き地に家電量販店が建ったり、でかい飲食モールができたりして、だいぶ賑やかになっていったものだった。
あのときは、毎月のように空き地に建物がたって、店ができたりして、その急速な変化に驚かされたものだった。

中3に上がる頃にちょうどセガのリッチなゲーセンが建ったり、その隣にカラオケボックスが同時にオープンしたり、私が受験生で塾に通いだしたり勉強に忙しくなった頃から急に遊べる場所が増えていった。

かといって、中学生の懐は変わらないし、周りの環境が大きく変化するわけではない。
相変わらず、家に帰ったらTVを見るぐらいしかすることはないし、ゲームは高いから近所の本屋でCDを借りてきてダビングしたり、お気に入りのアーティストの曲なら1000円出して直接買い集めたりしていた。なぜそうするのかというと応援する意味もこめていたからだ。

私にはお気に入りのアーティストというのがいなかったので、このあたりの感覚は未だによく分からない。
まず私は一般的な中学生から少し外れた、友達のいない暗いオタクであった。

親父がゲームをやるから、家には普通の家よりゲームを持っていただろうから、ゲームに不自由はしなかった。
もちろん自由にゲームで遊べる時間がまた少なかったのだが。

そして友達がいない部活もやってないから、早く家に帰ってくる。毎日16:30頃には家に帰る。
家に帰って何をやるかというとゲームもそうだけど、そればっかりでも飽きるので、結局はテレビになる。
夕方やっている番組は子供には退屈なワイドショーとかばかりだが、ドラマの再放送を見ていた。
18:00からはどこもニュース番組になるから、テレビ東京系のアニメを必然的に見ることになる。
それぐらいしか見るモンがないと、自然とオタクになっていく。

私の場合は、家にゲームが人の家よりあったから、CDを聴いたりする習慣がつかなかったのだと思う。
当時は、中学生高校生といったら流行のトレンドの音楽を聴くのが当たり前であった。
今で言うアニメオタクとかまだ周りに全然いなくて、オタクはキモい生き物という認識が強くあった時代だ。

今でこそ掃いて捨てるほどコンビニがあるが、私が中学生の頃は、冗談ではなく探さないと見つからないほどしか建ってなかった。
代わりにあったのは薄汚い個人商店とかがあったが、私が中3になるころにはほとんど廃れてなくなっていた。

なぜ早寝早起きできていたか?!できてない人もいたがクラスに4,5人という遥かに少数派だった。
なぜかというと、面白いことがないからである。
TVも23時にはニュース番組になって、そのあとこれといった番組といえばトゥナイト2ぐらいしかなく、深夜1時2時には放送終了していたほどだった。
面白いことがないなら、寝るしか無いというわけだ。
代わりにラジオが夜中面白くなってくるが、その時間まで何も無いと果てしなく長い時間に感じられ、眠たくなって寝てしまう人が殆ど。

今は時間に関係なく面白いことが転がっているから、夜更かししてしまうのは仕方ないとさえ思えるほどだ。
むしろちゃんと規則正しい生活を出来ている人のほうがすごい時代だとさえ思う。

今は昔よりいい時代になったと思う、娯楽も増えたし質も高くなっている。
ものが売れないと言われるけど、昔は娯楽が限られていたから、その限られたものを楽しむしかなかった。
しかも、今思い返しても、なぜあれがあんなに売れたのか流行ったのかわからないものもある。
私は未だにミスチルやグレイの歌のどこが良いのか全くわからない。
今出してもまったく話題にならないで終わる地味な曲ばかりだと思う。
あの、ビジュアル系バンドとかいうカッコつけたがりなだけのバンドがなぜあんなに流行ったのか未だにわからない。

ジャンプのるろうに剣心とかスラムダンクとかドラゴンボールとか凄い売れて流行ってて男ならみんな見ていたほどだったけど、
客観的に思い返しても、それ以外に面白いものがなかったから、みんなそっちを見ていただけで、今ほど漫画の数があふれていたわけではない。体感的には1/10しか当時の漫画はなかったと思う。
はっきり言って、あの時代だから売れただけで、嫌々見てる人も少なくなかった。
スラムダンクとか、あのジャンプ絵が好きでない人も多かった。私とか。
ドラゴンボールも凄い凄い言われているけど、今で言うワンピースに近いものがある。
昔は、他に比較するものや楽しむものがなかったから、なんとなくみんな見ててなんとなく楽しんでただけだ。
今と同じように人によって好き嫌いがあったけど、選ぶ余地がなかったから仕方なく見ていた。
ただそれだけのことだ。

こういうのは理屈じゃねえんだけど、あの頃は確かに需要と供給のバランスがとれていていい時代だったけど、今のほうがずっといい時代だと思う。
今の漫画とかなんでもいいけど、娯楽のほうが昔のものより圧倒的にレベルが高い。
今からあの時代に戻っても、きっと退屈ですぐ飽きて戻りたくなると思う。

今みたいに小奇麗なスーパーなんて無くて、狭く殺風景な中に雑然と並べられている生鮮食品。
ハエがたかってる野菜コーナー。レジは2つだけ。可愛いねえちゃんとかいなくて、かわりに歳とったおばちゃんが無愛想に会計をする。
床にはレタスの切れ端が落ちていたり、照明も薄暗く小汚い店内を過剰に演出する。

そんなスーパーへいつも親と付き添っていき、
退屈な私は果たして採算がとれているのかわかんない書籍コーナーで親が買い物を終わらせるまで立ち読みをして時間を潰す。

今はコンビニでも安く欲しいものを選んで買うことが出来る。
今のコンビニもスーパーとかに比べれば高いけど、昔はもっと高かった。そのうえ、選べるほど商品がなかった。
年々小奇麗に陳列商品も緻密に計算し尽くしていった結果が今のアレだ。私の時代のコンビニはもっと汚かった。

しかしただひとつ思うことがある。
主に、中2にあがったころから、近所の都市開発が進んできて、空き地がどんどんマンションになったり店が立ったり賑やかになっていき、発展していった。

だが、私が中1の頃は、もっと空は澄み切っていて、大自然の中で暮らしているという空気感があった。
夜になれば空き地ばかりなので真っ暗になり、わざわざ外ですることがないので家に帰る。これは大人だろうとそうだっただろう。
今よりもずっと何もなく不便で不自由なところだったが、あの何者にも汚されてない綺麗な空気感というものが、いつからかなくなり、都会にありがちな雑然としたどこかゴミゴミとした街並みに変わっていってしまった。

今振り返ると、いや、いつもこんな田舎からさっさと出てきたいと昔を思い返すたびに、中1の頃(1994年)の空気感の居心地の良さが精細に頭に蘇ってくる。

今はいろんな面で便利になって、にぎやかな世の中になったが、むかし、モノに恵まれていなかったが心は豊かだった。
今は何不自由なく暮らせる文化レベルになったが、どこか生きていて楽しくない、窮屈さや心の寂しさがある。
私が中学生の頃からすでに教師たちの間で今の私と同じようなことを嘆く人が多数いた。
今の2011年こそいろんな面で手詰まりでおかしくなってきてるのではないかと思う。
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